4月10日すいようび おしまいの日
鎌倉報国寺にて竹とともに。風がなかなかそよがない。孟宗竹とともに僕は風が吹くのを待っている。立って待っている。竹はまっすぐ伸びたりなんかしない、どれもみんな曲がっていて、曲がったまんま、ぐいぐい伸びた。立っているのに疲れて、ぐらぐら揺れる僕の前で、竹葉がざわめきだす。ざわめきが広がって、次には竹の節がしなりだす、僕の節々はとっくの昔にしなって、そして固まってしまった。ぐいぐい伸びをして、気づくと1時間以上同じ場所にいた。
稲村ヶ崎でとんびに出迎えられ、半分かじったパンを持っていかれる。右手に残ったかすり傷につばをつけ、左手のビニール袋をにぎりしめる。波乗る人を眺めながら、僕はプルタブをあけて、ビールをぐんぐん飲んだ。ぐわぐわ鳴いているとんびが上空をぐるぐる回っている。気にせずに浜風と太陽と柿ピーとビールを体中に浴びて僕は眠たい。暖かい。
さて、「ぬの」は今日でおしまいにします。あまり更新しませんでしたがいままでどうもありがとうございます。さようなら。
数人を集めて、雑誌のような小冊子を作っています。次号は6月発行です。僕は「小野寺」という名前でやっています。
日記 ・ 向島蟹太郎
布 ・ 鈴木さやか
連絡先 mkujm@plum.freemail.ne.jp
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